しまねに輝く企業
(株)ベルシステム24(松江市)
近年、企業と顧客の関係を強化するカスタマー・リレーションシップ・マネジメント(CRM)が注目を集めている。各企業が注力するCRMの中でも重要な役割を果たすコールセンターの運営を担うCRM業界最大手の企業が松江市に進出。業績を着実に伸ばし躍進を続けている。
松江市に日本最大規模のコールセンターを開設
株式会社ベルシステム24(本社・東京)は、企業のCRM戦略をサポートするコールセンター業務を中心に、事業を展開する業界のリーディング・カンパニーとして全国に30の拠点を保有している。
その中でも最新の設備と最先端の通信ネットワークを整備したコールセンターとして、平成14年7月に設立された「松江S・A・T・(ソリューション・アシュアランス・ターミナル)」は、敷地面積が約6800坪、社屋は鉄筋3階建てで延べ床面積は約2000坪、オペレーションブース800席を有する日本最大級のセンターである。
センターの建つ「ソフトビジネスパーク島根」は産業支援機能が集積した企業団地であり、26ヘクタールにおよぶ分譲地が広がっている。豊かな自然にも囲まれ、快適な就業環境が整備されている。「これだけの規模のセンターを運営できる就業環境であることは素晴らしい」。佐藤秀彦センター長はそう語る。
優秀な人材の安定供給を実現
センターには現在、松江市周辺の主婦や大学生など約六百人のコミュニケータが登録しており、約四百人が常時勤務している(登録人員の八割が女性)。
コールセンターでは、各企業の商品やサービスなどの問い合わせ対応のみならず、クレーム応対や販売促進業務など、さまざまな顧客との臨機応変な対応が求められることから、設立にあたっては優れた顧客対応を行うための人材の確保が課題となる。
松江市には、この課題を解決できる要素があった。というのも島根大学をはじめとする教育機関が充実しており、島根県立高等技術学校ではコールセンター科を設けて人材育成を支援する体制が整えられているからだ。「皆さん、興味を持って一所懸命に学んでくださる」と、佐藤センター長は勤勉な県民性を高く評価している。
ベルシステム24の園山征夫社長は島根県出身だが、それが松江S・A・T・開設の決定要因ではない。同社ではセンター設立にあたって、必ず候補地の事前調査と下見を実施しており、その中で3つの条件から松江市のロケーションが最も優れていたという。1つ目は通信インフラの整備という側面、2つ目は雇用の確保面、3つ目が県のバックアップ体制である。
本社との距離感などについては、松江S・A・T・と渋谷オフィス間にTV会議システムを結んでおり、本社とのコミュニケーション機能にも問題がないという。
近年、企業が顧客接点を重要視し、CRMを実践する中で今後のセンターは、顧客満足の維持・向上や顧客との関係性強化だけでなく、取引先企業のマーケティング戦略や活動の支援も要求されている。そのような中で、ベルシステム24は松江S・A・T・など全国のコールセンターをサービス拠点として、新たな価値の創造を実践し、事業の拡大を目指している。