しまねに輝く企業
ホシザキ電機株式会社 島根本社工場(雲南市)
日本を代表する厨房(ちゅうぼう)機器メーカーのホシザキ電機は、国内外に8カ所の生産工場を持っている。このうち雲南市木次町(うんなんしきすきちょう)と奥出雲町(おくいずもちょう)に5工場が建ち、ここで生産された製品は全国へと配送されている。
日本で初めて全自動製氷機を開発
昭和32年、ホシザキ電機は日本初のジュース自動販売機を発表して、一躍脚光を浴び、その後も全自動製氷機を世に送り出すなど、優れた開発力で飛躍的な成長を遂げてきた。現在、生産工場から販売・サービス店舗まで世界を舞台に、ホシザキ企業グループの従業員数は8000人以上を数える。
創業は昭和22年、名古屋市で設立。当初、本社工場を愛知県に置いたが、創業者が雲南市木次町出身だったことから昭和45年、木次町内に島根第一工場を建設した。
折しも日本は高度成長の時代、外食産業の発展とともに厨房機器を生産する同社の売上高は年々伸び続けた。これに伴い、島根第二工場、横田工場、島根本社工場、島根第三工場と次々に建設し、事業拡大が図られた。
平成15年のホシザキ電機の売上高は約500億円、そのうち約300億円を雲南市木次町と奥出雲町で生産。製品でみると、全国に出回っている全自動製氷機の約75%、生ビール注出機に至っては約80%が島根県内で生産されたことになる。
自然と調和した事業活動
「今は多品種・少量生産の体制を強化するため、トヨタ生産方式を組み入れているところです」と、語るのは饗庭龍弥(あいばたつや)副社長。同社の躍進のかげには、優れた開発力と細やかな保守・維持サービスなどのサポート力がある一方、無駄の排除、生産工程の見直しなど、徹底した作業省力化に対する努力も見られる。
また、企業理念は『良い製品は、良い環境から』。工場では緑化運動を展開し、島根工場の緑化率は約54%と全国トップクラスだ。
「木次町は自然が豊かで、とにかく環境が素晴らしい。出雲では10月を神在月(かみありづき)と呼びますが、本当に神々が宿るところだと思いますよ」と、自然を愛する饗庭副社長の顔がほころぶ。
ホシザキ電機では、地域の環境保全にも積極的だ。野生動植物の保護や自然保護教育などを推進する(財)ホシザキグリーン財団を設立。宍道湖自然館「ゴビウス」(出雲市)を指定管理者として施設運営しているほか、ふるさと尺の内公園(雲南市)・宍道湖グリーンパーク(出雲市)を運営している。
より良い環境で、より良い製品を生み出すという同社の願いは、地域の人々の心に”豊かさ“も与えているようだ。